漢方薬を勧める理由

漢方薬は中国!と思っておられる方も多いと思います。まさに漢方薬の「漢」は中国を表している言葉です。
現在日本で使われている漢方薬は、中国から伝えられたものやその後改良されたもの、日本で生まれた
ものなどさまざまです。
日常使われている「漢字」も中国から伝わってきました。
しかし、その後生まれた「ひらがな」は日本独特の文字であり、ひらがながあることにより、日本は
中国より比較にならない教育水準を維持しています。

以下の表は、昭和薬科大学薬学部の田代真一教授が示された中国漢方の問題点です。
以下のようなことは日本製の「医薬品」漢方薬においては、絶対にありえないことです。

漢方薬といえども立派な工業製品ですので「made in China」よりも信頼ある日本製「made in Japan」を使っていただきたいものです。
あえて1997年までの資料を上げさせていただいたのは、近年食品がクローズアップされる前から、我々の間では、10年前くらいからこの問題をとらえていたからです。

 本場中国の“漢方薬”(中成薬)の問題点  (1987-1997年)
 有効期限が書かれていないものがある
94%
 成分が全部書かれていないものがある
56%
 製造許可が示されていないものがある
31%
 製造日やロット番号のないものがある
31%
 重量のバラツキが大きいものがある
29%
 成分が全く書かれていないものがある
14%
 書かれた成分が検出できないものがある
11%
 重金属の含量の多いものがある
10%
 新薬が密かに入っているものがある
4%
 製造業者が書かれていないものがある
2%
 黴の生えたものがある
1%

漢方医薬の安全性

では、なぜこのようにずさんな商品が横行しているのでしょうか?
先の農薬混入餃子等のでもわかるように様々な問題が考えられますがいくつかあげてみました。

  1. 法律が整備されていない
  2. 開放経済政策の中で拝金主義が進行
  3. コピー商品の氾濫 (音楽CDの約80%がコピー)
  4. ネット販売などで法の網をくぐる

などが考えられますが、漢方薬の信頼性を逆手に取った販売ともいえるでしょう。

ほんの一例ですが、「消渇丸」というニセ漢方薬がありました。
何と健康な人が飲めば低血糖で昏睡してしまいかねない劇薬の血糖降下剤「グリベンクラミド(オイグルコン錠1.25mg)」が1錠中に0.25mg含まれていました。これを飲んでさすが「本場中国の漢方薬は効く」と思われた方も現にいるはずなのです。
また、甲状腺ホルモンを含有していた中国製ニセ薬で死亡者が出たのも記憶に新しいことです。以前は食欲を抑える新薬を含有させていた事件もありました。

このような事件にはさまざまな問題が関与しています。
まず、「日本人の異常な痩せ願望」「漢方薬や中国への信頼と安全信仰 」「肥満と痩せに対する無知・誤解の多さ 」「ダイエットを煽るマスコミ 」なども問題があります。 対応策として「行政の健康食品への監視体勢 の強化」「被害者の追跡調査」などが必要でしょうが、まず第一に「日本の消費者が、もっと賢くなる意外に解決方法はないように思えます。

まず身近な薬剤師を利用されたらと思います。
また、中国製品よりも日本製医薬品のほうが不思議と「高品質で割安」です。

ヒ素、血糖降下剤、甲状腺ホルモンなど、日本製では考えられない成分が入っているかもしれない商品を高いお金を払ってまで飲む必要はないということです。

ただし中国製品すべてが悪いというのではありません。

日本の厚生労働省が認可した「医薬品」表示があり、日本語の効能書きがあるものにおいては安心して服用されて良いものです。